スウェーデン・スコーネ地方のワイナリー「Kullabergs Vingård(クラベリス・ヴィンゴード)」。サステイナブルな製法を常に進化させ、挑戦し続ける彼らは、ある意味アーチストそのもの。新進気鋭なワインたちを、ぜひお楽しみください。
【ワインについて】
リッケリ 2024 は、フレッシュでフルーティ、きりっとドライな白ワイン。
心地よい酸味に、華やかでアロマティックな香りが重なり、ほんのりとしたオークのニュアンスが、口当たりに丸みと奥行きを添えています。
ブドウは ソラリス が約半分、スヴィニエール・グリが約3分の1。
そこに ドナウリースリング、そしてわずか数%のムスカリスが加わります。少量ながら、このムスカリスがリッケリの香りの魅力をぐっと引き出しています。
収穫は9月下旬〜10月下旬。
一部は一晩かけて穏やかに低温マセラシオン(果皮ごと一晩だけ冷やしながら浸けて、香りを引き出す工程)を行い、そのほかは直接圧搾。
品種ごとにステンレスタンクで発酵させ、主にタンクで熟成しながら、一部はオーク樽で仕上げられています。
クリスマス前になると、アッサンブラージュ(ブレンド)チームが若いワインをテイスティングし、最もバランスの良い配合を決めます。
リッケリが大切にしているのは、生き生きとした酸味と豊かなアロマを備えたフレッシュな果実味。
名前の「Lyckeri(リッケリ)」は、ワイナリーのブドウ畑の隣にある森の名前。その森へ続く小道も、同じく「Lyckeri」と呼ばれているそうです。
◉味わい
フレッシュでフルーティ。調和の取れた心地よい酸味が全体を引きしめます。香りには、グレープフルーツやライチ、マンゴー、チェリー、青リンゴなどの明るい果実味が重なり、ほのかにグリルレモンや、くるみの花を思わせる柔らかなオークのニュアンスが漂います。
◉ペアリング料理
季節の野菜、魚介類、グリーンアスパラガス、アジア料理やチーズとよく合います。飲み頃の温度は 10〜12℃。香りと酸味のバランスがいちばん引き立つ温度帯です。
◉Lyckeri 2023との違い
気候や収穫年の違いから、2023年ヴィンテージはオークの存在感がやや強い仕上がりでした。
それに対して2024年ヴィンテージは、ほどよいオーク感を残しつつ、よりアロマティックでフルーティなスタイルへと戻っています。
【Kullabergs Vingårdについて】
2014年創業。スウェーデンの中でも、ブドウの生産に適したスコーネ北西部で約180,000平方メートルある広大な土地をブドウ農園として構える「クラベリス・ヴィンゴード」。今後はさらに260,000平方メートルまで拡張予定。主に使用するブドウ品種は、ソラリス、スヴィニエ・グリ、ムスカリス、ドナウリースリング、ピノ・ノヴァ、カバレ・ノワール などのPIWI種。必要最低限の科学物質だけを用いたサステイナブルな農法で栽培しワインを製造しています。