3月の終わりにマリアンヌとSkypeで話しました。

 

はじまりの季節

 

TK
日本の4月は、桜、そしてと学校や会社が新しく始まるスタートの季節です。あなたはスタートの季節というと何をイメージしますか?

 

マリアンヌ
ウェーデンでは9月がスタートの時期だから、季節で言えば秋になるわ。だから4月は年の終わりが近づいてきたって感じね。スウェーデンでは夏休みをしっかり楽しんで、エネルギーを充電して、新しいスタートに備えるのよ。

 

TK
私たちは新生活の前に家具などを買い変えたり模様替えしたりします。スウェーデンではどうですか?

 

マリアンヌ
スウェーデンは冬の時期は日照時間が短くてあたりは暗いし、夜が長くて、皆んな何となく疲れてる感じなのよね。でも春になると、昼と夜の長さが同じになって明るくなるから家の中も隅々まで良く見える様になる。そこで一生懸命掃除をし始めるの。それをスプリング・クリーニングって言うのよ。私はまだやってないけどね。鏡を見ると自分の事もはっきり見えるから、ちゃんとしなくちゃって思うわ。スプリング・クリーニングはある意味、これからのスタートに向けた準備といえるかもしれないわね。

はじまりの生活


TK
4月から一人暮らしを始める人も多いのですが、一人暮らしについて聞かせてください。

マリアンヌ
大学生の時に、初めて親元を離れて暮らし始めたの。友達と3人で一緒にルームシェアしてたわ。すごく古くて水漏れもするアパートだったけど、家賃がとても安くて、ほどんどタダって言えるくらい。その時の暮らしはとっても楽しかったわね。

TK
今でもその頃の人と交流がありますか?

マリアンヌ
ええ。二人はガラスで花を作るガラス工芸職人になっていますが、そのうちの一人とは良くあっていて、彼はニューヨークにも長い間行っていました。もう一人は今ドミニカに住んでいます。

TK
3人で何をしてたんですか?

マリアンヌ色んな事しをたけれど、ディスコで夜通しダンスしたりもしたわね。今はいってないわよ。(笑)

TK学生生活はどうでしたか?

マリアンヌ
私は最初は社会学を学んでいたのよ。最初からアートを学んでいた訳ではなかったの。アパートには様々な大学の学生が住んでいて、特にアート系が多くて、隣に住んでいた友達に誘われて一緒にセラミックのクラスを受けたのがキッカケで、私も陶芸に興味を持ったの。友達の多くはガラス工芸の世界で活躍しているわ。私もガラス工芸のスクールにも行ってみたけど、自分には陶器の方が向いてるって思ったの。

TK
じゃあ、隣に住んでる友達に誘われなかったら陶器はやっていなかった?

マリアンヌ
いいえ、どのみち陶器はやっていたと思うわ。

はじまりのひとり


TK
今、新生活を始めるとしたら、どんな暮らしを選びますか?

マリアンヌ
人生の時期によって違ってくると思うけれど、今は一人がいいわ。制作活動や仕事の時間を大切にしたいと思ってるの。人生のタイミングの中ではまた変わる時があると思うけれど。アートの世界で働くっていう事は社交的である事も要求されるし、その反面一人で制作活動する時間も必要だし、うまくバランスを取る事が大切だと思うの。一人でいる事がいつも楽しい訳ではないわよ。本当は家族や友達といた方が楽しいわよね。でも今の私にとっては、仕事の為に一人でいる時間が必要なんだと思うの。
Marianne hallberg