TK
10月6日に誕生日を迎えたマリアンヌさんに、まずは誕生日の過ごし方について聞きました。

マリアンヌ
自分に厳しすぎる人もいるけれど、誕生日ぐらいは自分を全肯定してあげるといいと思うのよ。だって、自分って人は、1年間よくやってくれたと思うから。誕生日は一日中、自分ってすごいわ!自分ってえらいじゃない!と褒めてあげて過ごすのよ。そうするようになったのは数年前から。基本的に誕生日当日は一人で過ごすわ。その後、友達や家族とか、ワークショップの人たちにお祝いしてもらうの。一人でいるのって悪くないわよ、とてもいいわよ。そうそう、今年はたくさん薪を運んだわね。

TK
私たちはマリアンヌの作品を日本で作りたかった。日本である程度の量産化ができるようになれば、価格的にも買いやすい価格が実現できる。そうすればもっと多くの人にマリアンヌの作品を届けることができる。届けたからっていって、何が起こるかは知らないけれど、まずは届けて見ないと分からないから。そう考えて、ずっと試行錯誤を繰り返してきた。でも、彼女の作品は手づくり権化のような作品なので、なかなか量産化するのは難しく、またその良さを殺さないように作ることはさらに難しかった。随分と時間がかかったけれど、瀬戸焼の工房と出会ったおかげで、やっとのことで主要5作品の日本生産に漕ぎつけたのです。今回、瀬戸焼で生まれた5作品を彼女の言葉でご紹介します。

香水瓶のかびん


一時期、香水にはまっていて、特にお気に入りの香水があったの。それは販売終了になったんだけど、忘れられなくて花瓶にしたの。私はインドに生息するパチューリの香りが好きだったの。熱帯を感じる男っぽい香り。でも今はもうあんまり香水をつけなくなったけどね。

子犬になった犬のかびん


ワークショップを一緒にやっている人の犬がいたの。その子は5歳で喉に骨が詰まって、手術もむなしく死んでしまったのね。飼い主はその時の手術費用をいまでも返済しているのよ。でっかくてみんなに愛されている犬だったわ。今でも思い出すわ。この花瓶ができたら飼い主にプレゼントしたいわね。

水のはいったビンのかびん


この瓶はとっても懐かしい形なのよ。私が子供のころはペットボトルなんてなくて、ジュースや飲み物はみんなガラスの瓶に入っていたの。瓶には様々な飲み物が入っていて、それがたくさん並んでキラキラ輝いていたわ。瓶そのものが美しくて夢があった。この瓶は私がいちばん好きだった形なの。私にとって思い出の瓶なの。自分の作品の中でもこれが一番好きかもしれないわ。


メッシュのカップとチェックのカップ


このカップはもっとも長く作ってきたもののひとつね。いろいろ試してきたけれど、このサイズと形に落ち着いたの。私なりにカップというものを追求した結果がこれなの。大き目のメッシュのカップは朝のコーヒーを飲むのにちょうどよくて、ちいさめのチェックのカップは午後にお茶するときにちょうどいいのよ。これより大きくても小さくてもダメなの。
Marianne hallberg