野田琺瑯とマリアンヌがコラボした琺瑯シリーズが販売されたのを機に、

彼女の代表的なモチーフである「波」「バラ」「チェック」ついてマリアンヌに聞きました。

波について

トンカチ
あなたはどんな波が好きですか?大きい波と小さい波だったら?


マリアンヌ
うーん、、小さな波かしら。難しい質問ね。


トンカチ
波について考えるとき、何をイメージしますか?


マリアンヌ
オーストラリアに行ってから、波を描き始めたの。オーストラリアはどこに行っても海が見えるの。海は大好き。スウェーデンに戻っても海だけをテーマにした展示を開いたりしたわ。


トンカチ
あなたの描く波はスウェーデンの波じゃなくてオーストラリアの波なんですね?


マリアンヌ
そうね、オーストラリアの波なのかもしれない。でも、波は全て同じだと思うわ。



 


バラについて

トンカチ
あなたの好きな花について教えてください。


マリアンヌ
ゼラニウムが好き。ゼラニウムは知ってる?


トンカチ
知っています。どこが好きなんですか?


マリアンヌ
色が好き。1番好きなのはとても鮮やかなピンクのやつ。スウェーデンでは伝統的に、ゼラニウムは家と繋がりが深い花なの。


19世紀のスウェーデンの偉大な画家、カール・ラーションの影響ね。彼の代表作に自分の暮らしを描いたシリーズがあって、窓辺にはいつもゼラニウムが飾られているの。花を飾ったのは奥さんのカーリン・ラーションで、彼女はインテリアコーディネートの才能があったの。ゼラニウムを広めたのは彼女ね。だからスウェーデンの昔ながらの家には、窓辺にゼラニウムのイメージがあるの。


トンカチ
ゼラニウムを描いてみたことはありますか?


マリアンヌ
挑戦はしたわ。でも、とても複雑で描くのは難しい。


トンカチ
あなたはよくバラを描きますね?


マリアンヌ
そうね、たしかに私はバラをよく描くわ。バラを描き始めたのはとても昔。父が経営する花屋にラッピングペーパーがあって、明るい黄色の紙にピンクのバラの柄が素敵だった。私はそれが大好きで、陶器のモチーフとして描いたのがきっかけね。バラも複雑で難しいからいろいろな方法で描いてみて、今のシンプルなバラに辿り着いたの。そうね、バラでラッピングペーパーを作ってみるのはどうかしら。


トンカチ
いいですね!






チェックについて

トンカチ
チェックについて教えてください。


マリアンヌ
チェックならなんでも好きよ。1970年代のスウェーデンではチェックが流行っていて、布や家具とかいろんなところに白と青のチェックが使われていたわ。


ブリジット・バルドー(女優)のチェックも印象的だった。彼女はいろんな色のチェックのスカートを履いていたの。ピンクとかターコイズとか。彼女のチェックのスカートはとても新鮮で美しかった。それに、チェックは女性がよく使う布巾の柄でもあるから、女性ととても縁があるの。


カーリン・ラーションもいつもチェックのパターンを持っていた気がする。チェックはいつ見てもシンプルで素敵ね。





インタビューを終えて

彼女の波はオーストラリアの波だった。バラは花屋のラッピングペーパーだった。そしてチェックにはブリジット・バルドーの思い出。個人的で、ささやかなエピソードが、時空を越えて作品につながっていく。マリアンヌの作品の魅力である、なんともいえない手触りがこんなとこからやってくる。





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Marianne hallberg