トンカチの、てぬぐい。
てぬぐいの天才に気づいてから、てぬぐいに魅せられ、たくさんのてぬぐいを作ってきました。
てぬぐいなんて、昔の原始的なタオルでしょ?なんて思っていたら大間違い。その用途は限りなく、もっとも身近な日用品なのに、もっとも身近なアートでもある。
私の毎日を考えられる限りのアイデアで支えてくれながら、私の毎日をとりどりの色やデザインで満たしてくれる。どんなに褒め称えても、まだまだ言い足りない。
さあ、てぬぐいの、どこまでも深くて美しい世界へようこそ。トンカチのてぬぐいの魅力を、たっぷりとお届けします。
てぬぐいの、すごいところ!
1.ぐんぐん、乾く!
てぬぐいの両端は「切りっぱなし」。縫い目が無いため水分がたまりにくく乾きが早いのが特徴。綿100%、うっすら向こう側が透ける薄い素材ですので、広げてちょっと干しておくだけですぐに乾きます。
2.どんどん、吸い取る!
てぬぐいの生地をよーく見てみると、少し毛羽立っています。これが水分を吸い取る役目をしており、使えば使うほど生地が馴染んで柔らかく、吸水力も高くなるのが特徴です。
3.いろいろ、包む!
日本の独特な文化として海外でも知られている「布で包む」文化。お弁当箱やペットボトル、ボックスティッシュなど、日常生活で使える包み方や、プレゼントのラッピングにも使える包み方があります。
4. あれこれ、使える!
タオルとしてだけでなく、帽子や日よけとして身につけたり、おうちではキッチンまわりやお掃除でも大活躍。いろいろな使い方ができて、毎日の生活がもっと便利に楽しくなります。
外出先で・・
おうちで・・
トンカチと、てぬぐいのはじまり。
今やトンカチストアの定番になったJAPANシリーズ。このシリーズは、アーチストとトンカチ、そして日本の伝統的な技術を受け継ぐ日本各地の工房がチームを組むことにより、日本ならではのオリジナル商品を作るものです。手ぬぐいは、その記念すべき最初のアイテムでした。
手ぬぐいは使ってみると驚きの連続。とにかく様々な用途に使えて、なおかつ美しく、なにより楽しい!手ぬぐいは日本人の生活の知恵と美意識の結晶でもあったのです。
作って、使って、その魅力にどんどん惹かれていったトンカチは、その後、毎年新作を出しています。だって、この素晴らしさをみんなに知って欲しいから!
そして、いつも素晴らしい染色をしてくださる京都の工房から製作の様子が届いています。温もりを感じる、ブレやムラは、手作業だからこそ叶うものです。
てぬぐいの、歴史。
その1:
手ぬぐいは、奈良時代から続く長い歴史を持ったアイテムだと言われています。
その2:
古くは神仏の清掃や祭礼の時の装身具として用いられていた平織物が、江戸時代に綿花の栽培が増えたことで庶民の間にも普及しました。
その3:
一般的に広まると同時に、神仏に関わる場面での使用のみでなく、手拭きにしたり前掛けがわりに使ったり、用途が増えていきます。日差しを遮るために暖簾のように使われるなど、その多才っぷりは江戸時代から続くものでした。
その4:
染色の技術が向上すると、手ぬぐいはファッションアイテムとしても注目されます。その柄や色彩のお洒落さを競う意識も芽生えます。個々人のアイデンティティを表すものとしても、手ぬぐいは使われていたのです。
その5:
明治時代に入り、西洋のタオルやハンカチが輸入されたことにより、手ぬぐいはだんだんと過去のものとして扱われるようになります。
その6:
しかし手ぬぐい文化は絶えることなく続いていきます。そして現代では、手ぬぐいの実用性や粋なデザインが再び注目を浴び、その文化も含めて再評価されています。
以上、猫天狗教授のてぬぐい歴史講義でした。