エレオノールへ16個の質問


展覧会を控えたエレオノールにインタビューしました。彼女はいつも、元気に、はっきり、シンプルに、気負いなく、まるで彼女の作り出す犬そのもののように質問に応えてくれます。

1:最近引っ越されたそうですね。何が変わりましたか。
この2年半はコロラド州の小さな町に住んでいて11人ほどのアーティストと共同生活をしていました。大都会は匿名性が高いので、それとは違った意味でとても刺激的でした。今はサンフランシスコに住んでいます。太平洋が歩いてすぐそこです。今は新しいスタジオを作っているところです。

2:どんなワンコが好きですか。
無骨な感じの子なら全て好きです。

3:犬の魅力は何ですか。
あっちから愛を注いでくれるところ。

4:思い出に残る犬の名前を教えてください。
バスター、テス、バフィー。
「バスター」は最初の犬で、ソフトコーティング・ウィートン・テリア(アイルランド 原産のテリア種)。
犬友である「テス」は、プチバセットグリフォン・ヴァンデアン(フランス原産の犬)。
「バフィー」は母の犬で、テレビ番組「バフィー・ザ・ヴァンパイア」にちなんでいます。彼女はキャバプー(セラ ピードッグ)で松ぼっくりでキャッチボールをするのが大好きなの。
引っ越して来てから、まだ犬を飼っていなんだけど、近いうちに垢抜けた素敵なワンコが欲しいわ!

5:犬の作品を作り始めたきっかけは何ですか。
外国で陶芸を勉強していた時に、愛犬のテスに会いたくて犬のフィギュアを作り始めたの。それからもう14年もたったわ!

6:犬以外のものを作りたいと思ったことはありますか。
たまに猫も作りますよ。陶芸で人を描くこともあります。でも、私の主役は犬なのよ。

7:犬の顔を描く時に、1番気をつけていることは。
その犬が何を考えているのか分かるように作っています。

8:まだ作っていない夢の犬は?
大きな噴水の犬。それを作るのが夢です。

9:なぜ「陶芸」を選んだのですか?
表現することが好きで、子どもの頃からずっと手でモノを作ってきました。
粘土を選んだ理由は、素材が無限に広がっていく可能性です。常にチャレンジングで、学ぶべきことがたくさんあって、いつまでもワクワクできます。

10:今回の展覧会では何を目指しましたか。
今回の展覧会では、いつもと同じ「犬」というテーマでありながら、新しい切り口を見つけようとしました。よりユニークな作品になったと思います。
犬たちは自分のお皿に合う色を探しにいったり、誰かと友達になったり、いろいろな冒険をしています。それぞれの犬がそれぞれの物語の中で生きているような世界観が作れたと思っています。


11:作品を作る上で、苦労することはありますか。
1番難しいのは、スタート地点にある漠然としたイメージを具現化することです。具現化する際には、常にバランスを取る必要があります。バランスが最も重要なのです。
私が1番好きな瞬間は、作品が完成するとき。犬の顔にペイントして、命が吹き込まれる瞬間に立ち会う時です。

12:陶芸家としてのキャリアにおいて、最も大きな転機は何ですか。
アメリカに引っ越したことです。フルタイムで陶芸に専念する機会を得ました。それは間違いなく私が望んでいた変化でしたが、同時に見知らぬ国でやり直すというのは、怖いことでもありました。

13:今回の展示で飾り皿を作ることになったのはなぜでしょう。
お皿の犬は、今私が置かれている状況を象徴しています。犬たちは、不思議に思いながら新しいことに向かっていきます。私も今、少し迷いながら同じように進んでいるところです。今回の作品では、それを表現するためにお皿というものがピッタリだったのです。

14:あなたのお皿は日用品でしょうか、装飾品でしょうか。
私のお皿は両方の面を持っています。壁に飾ったり、テーブルの上に置いてフルーツを乗せたり、そこから食べたり、いくつもの用途に自由に使ってほしいのです。

15:多くの作品にはドットがたくさん描かれています。あなたは何故ドットに魅せられるのでしょうか。
ドットは「犬の足跡」です。彼は自分の道を探そうとぐるぐる歩き回っています。私達はドットを見ることで、その足取りを追うことができるのです。ドットはいつも冒険の記録なのです。

16:あなたの作品の目的は何ですか?
見る人を幸せにすること。

Eleonor boström