大江ノ郷自然牧場さんへインタビューしました。
大江ノ郷自然牧場、企画広報チームの高木さんにインタビューしました!
高木さんなしでは実現しなかった今回のコラボレーションについて、牧場について、卵のこと、スイーツのことをたくさんお話ししていただきました。
今回もインタビュアーを務めたMは、高木さんの話を聞いて、すっかり大江ノ郷自然牧場さんのファンになりました。
大自然の中で、無添加で健康・美味しいものを作っている大江ノ郷さんの魅力を、皆様にも知っていただきたいです!
では、早速インタビューに入らせていただきます!
(M:トンカチスタッフ・M、T:大江ノ郷自然牧場・高木さん)
Q1.
今回のコラボスイーツのテーマを教えてください。
T
明るいニュースが少ない中、お菓子本来の目的でもある「食べる人を幸せに」とか「楽しい気持ちになってほしい」という思いがありました。せっかくコラボするなら、食べる人が楽しい気持ちになってもらえるようなお菓子ができたらいいなと思いました。
初めてお話した時に、「楽しいコラボレーションができれば」というのをMさんがおっしゃっていたので。それが印象に残っていました。
M
そうなんですね。そして今回のコラボ時期が「春」ということで、苺を使ったスイーツを作っていただいたんですね。
T
そうですね。
Q2.
新しいお菓子の企画は、どのように進んでいくのでしょうか?
T
毎月、プロダクトミーティングというのがあるんです。
見た目や内容・価格・販売方法などを企画書で提出して、社長にプレゼンします。
今回のコラボレーションの場合、去年の10月に提出しました。
結構前でしたものね。このコラボのお話が最初に出たのは。
M
そうですね。
T
バウムクーヘンはリクエストいただいていたので、作りたいと思いました。それとは別で、焼き菓子のセットを2種類くらい出す予定でした。
でも、うちが工場で大量生産するのではなく、ひとつひとつパティシエが手作りで作るため、1度に沢山作ることが難しく、今回はバウムクーヘンと焼き菓子1種類の2商品に落ち着きました。
そしてせっかくなら猫の日ということで、今回は「春の苺ミルク」というのをテーマに、バウムクーヘンや焼き菓子を作ることにしました。
M
ふむふむ。では最初の段階から、企画書でみっちり決めて進んでいるんですね。
T
そうです!見た目に関しても、こんなイメージというのを決めてスタートしていますね。その後、大江ノ郷らしさや実現可能な方向へと調整していくという流れです。
M
パティシエの方も、企画の段階から一緒に入るんですか?
T
どちらかというと、企画や販売スタッフがこんな商品あったらいいなというアイデアを出して、それをパティシエや製造チームが形にしていくイメージですね。
M
じゃあ今回のコラボレーションは、高木さんの企画書のおかげで実現したというわけなんですね!
T
いえ、みんなのおかげです。当初はバレンタインに販売したかったのですが、時期が延びてしまって…。
M
いえいえ、私たちとしても2月22日の猫の日にだせることがすごく嬉しくて。結果として、とても良いタイミングだったと思ってます。
では、次の質問にいきますね。
Q3.
今回のお菓子のこだわりポイントを聞かせてください。
T
もともとうちは、素朴なお菓子が多いんです。鳥取の田舎らしさだったり、食品添加物無添加、自社の卵を使う、ベーキングパウダーさえ使わない、というこだわりですね。
M
えーー!ベーキングパウダーもですか!?
T
そうなんです。食品添加物は一切何も使わず、原材料もできる限り鳥取のものを使い、鳥取のものが揃わなければ国産のもの。それもなければ有機のものなど、出来るだけ自然な素材を使っています。安心安全をテーマに作っています。
M
すごいですね。
T
合成の着色料なども使わないので、どうしても色など見た目が素朴なおやつが多くなってくるんです。今回コラボさせていただけることになって、普段のうちとはちょっと違う華やかなお菓子が作りたいなとパティシエとも話したりして。
そして、今回のお菓子がうまれました。
M
なるほど。今回のお菓子は大江ノ郷さんのお菓子の中では、いつもとはちょっと違うイメージのお菓子なんですね。
Q4.
こだわりの卵「天美卵」について教えてください。普通の卵とはどのようなところが違いますか?
M
ちょっと私が「養鶏」についてあまり知らないのですが、一般的な養鶏場では鶏をケージに入れて育てているんですよね。
T
そうですね。
日本のスーパーで売られているほとんどの卵は、ケージの中に何羽か入れられた状態で育てられています。自由に動くこともできず、時間になったら餌が出てきて、それを食べて、卵を産んだら自動的に集められていきます。空調管理も1年中心地よい温度に管理されている、というのが日本の養鶏の一般的な方法です。
養鶏農家に生まれた創業者でもある社長が、修行先の大きな養鶏場に行った時の話になるんですけど、夢を持って修行に来たのに、仕事といえばボタンを押すこと。鶏たちはつつき合って、羽もボロボロになることもあったそうです。
その養鶏場では、時々扉から鶏が外に出ちゃうことがよくあったそうで、ケージの外に出て太陽の光を浴びる鶏を見た時に、とても生き生きとしたように見えたそうなんです。
その光景を目の当たりにして、「これこそ鶏本来の姿だ!」と思い、大江ノ郷自然牧場を創業するに至ったんです。
「鶏本来の姿で、自然のものを食べさせて育てよう」ということから始まった牧場です。
それが今から29年前、1994年のことですね。
最初はたった1人から始まりました。
M
サイトで拝見して、それがすごいな〜と思ってました!
T
当時、「1個100円の卵」というのは誰も買ってくれなかったんです。でも鶏は生きていると毎日卵は産んでくれるので、捨てるくらいならと「試食してください」と無料で配って歩いたそうです。
それが近所の人に評判になり、そこから口コミで買ってくれる人が少しずつ少しずつ増えていきました。
M
ふむふむ。
T
そのあとですね、少し小さいものや形が歪なものも無駄なく使いたいという思いから、加工食品を作ることが始まりました。最初はプリンを作りました。
「天美卵」は、卵の味自体が、濃厚なのに後味スッキリなんですね。黄身は濃厚で、白身はすっきり。濃厚な卵白の力が強くて、ギュッ!としているんです。普通だったら卵を割った時に卵白がわーっと広がることが多いんですけど、「天美卵」は割った時にもあまり広がらないんです。
なので、卵白を泡立てると、メレンゲの力がすごく強いのでお菓子を作る時にベーキングパウダーなしでもシュワっとした食感が引き出せるんです。
卵白の力でふわふわに仕上がった牧場自慢のパンケーキ
M
へえー!すごい!卵の美味しさや特徴のおかげで、ベーキングパウダーなしでお菓子を作ることができるんですね。ちなみに、今回のお菓子に使っていただいている素材も、全て食品添加物無添加なんですよね。
T
そうですね。チョコレートは有機ホワイトチョコレート、バウムに練り込まれているのは、鳥取県産の苺をセミドライにして刻んだものです。
小麦粉は全て国産小麦粉で、使っている牛乳や生クリーム・バターも、鳥取県大山のものを使用しています。
Q5.
今回、リサ・ラーソンとコラボレーションしてくださった理由を教えていただきたいです。
T
そうですね。うちに声をかけていただいたことが光栄でして。
M
いやいやいや。
T
鳥取の小さな牧場に声をかけていただいたことが、まず光栄でありがたく思っています。見つけてくださったことに感謝しています。
なにより、うちの卵やスイーツを買ってくださっているお客さまにも喜んでもらえそう!と思ったというのもありますね。
M
ありがとうございます…!
本当に高木さんのおかげで、実現したコラボレーションだと思ってます。
T
いやいやこちらこそ、ありがとうございます。
M
いやいや…!
Q6.
いくつかのデザイン案の中から、この2案が選ばれた理由は何でしょうか?
T
卵型の方は、マイキーとコッコと卵が全て引き立っていて、ちょっと素朴なところがうちっぽくていいなと思って選ばせていただきました。
他の案も全部、本当に全部可愛かったんですけどね。
M
デザイナーに伝えますね!
T
バウムクーヘンのほうは、苺ミルクのバウムの予定で進めていたので、ピンクがいいなと思いました。うちにはないデザインなのに、卵とコッコもちゃんといる!というのもいいなと思って、華やかなデザインを選ばせていただきました。
スタッフの反応もとても良くて、みんな可愛い!と言っていたので、お客様にお届けするのが楽しみです。