グラスの中の、
キャンディみたいな大自然。
小さな自然が集まって雄大な大自然ができあがっているように、彼女のグラスを集めたら、我が家も大自然に近づくのかしら。風の気配、雨のにおい、太陽の香り。機能的な作品に詩的な雰囲気を与える、アレッサンドラ・バルデレスキのプロダクツをご紹介します。
Plant
サボテンや葉っぱ、小枝に果物など、瑞々しい植物がグラスに施されたシリーズ。サボテンが中に佇むグラスや、ステム（脚）にカラフルなサボテンが施されたワイングラスなど、薄くて繊細なグラスそのものとは相反するサボテンからは、生命力すら感じられます。こちらのページでは、Desert plants、Fruits and Flower、Greenwoodシリーズを、併せてご紹介しています。
Animal
神秘的なフクロウや森の動物など、愛らしい生き物がモチーフになった、Animal farmシリーズ。定番人気のタンブラーグラスには、新たな動物も仲間入りしました。遊び心に、大人も子どもも思わず嬉しくなってしまいます。
Alessandra Baldereschi
アレッサンドラ・バルデレスキ
ミラノにある超一流デザイン専門学校、ドムスアカデミーにてインダストリアルデザインを学び、学位を取得した後、日本へ留学。帰国後はイタリアや国際的なブランドとコラボレーションし、照明や装飾、家具などの様々な製品を生み出す。
透明なプラスチックのカバーにカラフルなクッションを詰めたCoinCasa社のSouffléチェアや、Skitsch社の「四季」をテーマにした木製キャビネットのコレクションに見られるように、アレッサンドラはプレーンなものとファンシーなものの「ハイブリッド」を好み「私はロマンチストなの」と、2009年のニューヨークタイムズ誌で語っている。
インスピレーションは自然からもらう。
自然は常に適量なエネルギーだけを、私たちに与えてくれます。
アレッサンドラと話す。
イタリアのガラスデザイナー、アレッサンドラ・バルデレスキに話を聞いた。
- 作品のインスピレーションはどこから得ているのですか。
2つあります。1つはおとぎ話です。「モノ」は物語を語るものです。私は古典的なおとぎ話から様々なアイデアを得ています。おとぎ話は、平凡な日常から美と驚きを引き出す手段です。もう1つは自然です。自然は私に、形、色、構図を教えてくれます。自然は安心を与えてくれる存在であり、工夫され尽くした存在であり、絶対的に必要な存在です。それは、世界に個性を与えながらも、押しつけず、攻撃的でもありません。それらは「サイン」のようなもので、多くのインスピレーションを与えながらも過剰にならないのです。自然は常に適量なエネルギーだけを、私たちに与えてくれます。
- ガラスという素材のどこが好きですか？
透明性、予測不可能性、偶然性、それらは子供の頃に戻ったような気持ちにさせてくれます。
ガラスは流動的で変化しやすく、透明な色は無限に混ざり合い、太陽の光で輝きます。ガラスは強い感情的インパクトを持つ不思議なオブジェを作るのに最適化されています。
- あなたのプロダクトをどのようなシチュエーションで使ってほしいですか。
自分の好きなものを選んで、自分だけの風景を作り上げて欲しいです。サボテンや動物、その他の植物などを組み合わせて、自分だけのおとぎ話を作ってください。
ICHENDORF MILANO
イッケンドルフミラノ
ドイツのケルン近郊にある小さな町、クヴァドラート・イッケンドルフにて創業。その歴史は20世紀初頭にまでさかのぼり、現在はミラノに拠点を移している耐熱性グラスメーカー。アーチストやデザイナーの独創的なアイディアを吹きグラス職人にまで落とし込むことにより、様々なアーチストの繊細でモダンなデザインが熟練の技術によって数多く生み出されています。
Tomoko Mizu
数年前からイタリアに在住し、仕事をしている。日本の時計メーカーで専門的な訓練を受け、ドムスアカデミーでインダストリアルデザインの修士号を取得。イタリア国内外の企業と家具、家具用アクセサリー、照明器具のプロジェクトを数多く手がける。素材や製造工程にこだわり、機能性だけでなく、一貫した詩的な視点をプロジェクトに取り入れる。